「ヴァルキュリア戦記」9 [Stellaris AAR]
ラトゥⅠ世プラン(2266~2269年)
1.南東要塞の完成
2266年、5月17日。帝国宇宙軍工兵隊のたゆまぬ努力の結果、シルマー星系の南東要塞が予定より早い5年の歳月をかけて一応の完成を見た。
左右に放射状に突き出している4基の射撃砲台には、それぞれ中口径レーザー砲とコイルガン、ミサイル発射台が設置されている。まだ防衛プラットフォーム群で周囲を固める工程が残っているが、以前の戦訓から防衛プラットフォームは気休め程度の存在だとわかっているので、時間が許す限り増設していけば問題ないだろう。
落成式典にはラトゥⅠ世陛下も現地で臨席されて、ご自分の築城家としてのこだわりを注ぎ込んだこの作品の出来栄えを、惚れ惚れと眺められた。
しかし、式典がひけた直後に、ラトゥⅠ世は急に体調を崩されて病の床に伏された。主星ヴァルハラから急きょ最高の医師団がシルマー星系へと派遣されたが時すでに遅く、翌月の6月6日に第2代ヴァルキュリア女神帝は崩御した。
享年89歳。母君よりはご長命であられたが、医療レベルの発達により100歳を超えても現役を続ける戦乙女も多い現代においては、早すぎる死だった。在位はわずか13年であったが、1つの戦争と蛮族襲来を乗り越え、占領地の混乱を収め、次なる戦争のヴィジョンを示した功績は、初代ブリュンヒルデ帝と並んで末代まで語り継がれることだろう。
その神帝杖と皇冠はすみやかにご息女へと受け継がれ、ここに第3代女神帝「キーアⅡ世」の御代が始まった。若干33歳のうら若く経験不足な女帝ではあるが、故母君の薫陶を受けた築城家であると同時に、無骨な戦乙女には珍しく経済感覚に優れた新時代の統治者である。
2.ミッリア領宙侵攻作戦
喪が明けた翌月の2266年7月1日。ヴァルキュリアは、ミッラン-ヘルヴァン2ヶ国に対して宣戦を布告。ミッラン領宙侵攻作戦が発動された。
最初の侵攻目標アシュミナーリア星系を守るのは、駆逐艦2にコルベット4で構成される「ミッラン特殊対応小艦隊」と貧弱な宇宙基地のみであり、インルー=デン・ハロ提督と熟練クルーたちが乗る駆逐艦8・コルベット34もの「アメジスト艦隊」は、瞬く間にこれを撃滅。
続いて、インルー=タル・グン将軍の戦乙女奴隷兵が惑星スヴェルン・ヴェに即時降下。立て籠もる駐屯地もない裸のミッラン人防衛軍の3個連隊を、軌道爆撃の援護もなしにたった1ヶ月たらずで包囲殲滅してみせた。
同盟国の危機に、ヘルヴァン連邦制コロニーズも動いた。2267年124月24日、駆逐艦8・コルベット24を擁する有力なコロニー艦隊「ブテクォス星間尾羽」が、98歳の老ヘルヴァン人提督クロトラストに率いられてシルマー星系に侵入したのだ。
慎重に射程距離ギリギリから紫外線レーザーを斉射するクロトラスト提督に対して、南東要塞と7基まで急造されていた防衛プラットフォーム群も、同じ紫外線レーザーで応射! 撃ち合いながら距離が縮まると、ヘルヴァン艦隊はガーディアンレーザー対空砲を砲火に加えてきた。
青と赤に輝く無数の閃光が、宇宙空間を縦横無尽に貫いていく。
しかし、ヴァルキュリア宇宙防衛軍側の分厚いシールドはエネルギー兵器しか持たぬヘルヴァン艦隊の攻撃を有効に防ぎ止め、代わり南東要塞に少数ながら配備されていた実弾兵器コイルガンが効果を上げ始めた。
その結果、戦闘が開始されてから1ヶ月で、コルベット7隻を失っただけでクロトラスト提督は緊急ワープアウトによって撤退した。ヴァルキュリア宇宙防衛軍に損害なし。あっけない勝利だった。 (亡きラトゥⅠ世陛下も、ヴァルハラできっとお喜びだろう。)
南方防衛線の勝利と時を同じくして、北方のアメジスト艦隊はミッラン国民連邦の主星「ブニルト・カ」の制圧にとりかかっていた。
さすが主星だけあって、ブニルト・カの地表には陸軍駐屯地が設けられており、ここを拠点に6個連隊のミッラン人防衛軍が立てこもっていた。戦乙女奴隷兵28個連隊であれば力攻めも不可能ではないが、無用な損害を避けるべく帝国軍司令部はアメジスト艦隊に、軌道上からの無差別爆撃を命じた。
(爆撃による閃光が2ヵ所、軌道上からも確認できる。)
約11ヶ月に及ぶ軌道爆撃は、発電所や科学研究所などの民間施設を巻き込みながら、立て籠もる5個連隊ものミッラン兵もろとも駐屯地を焦土と変えた。わずかに生き残った最後の連隊もすでに組織崩壊しかかっており、インルー=タル・グン将軍たちが地上に降下したその日のうちに、無抵抗のまま降伏した。
首都も艦隊も失ったミッラン国民連邦の命運はすでに決した。
インルー=デン・ハロ提督は、旗下のアメジスト艦隊を二手に分けると、残る4星系の制圧をすみやかに推し進めた。
そして、2269年3月8日。ミッラン大統領アーイ=シ=コアは、帝国の降伏勧告をついに受け入れた。
(捨て台詞がキマっているアーイ=シ=コア大統領)
ミッラン国民連邦は滅亡し、ヴァルキュリアが領有権を未主張だったアズハブ渦・ギャイー・フォントラルの3星系は、統治政府を失って中立地帯とされた。
2250年代初頭から実に20年にもわたった、ミッラン人と戦乙女の種族闘争は、こうして幕を下ろしたのだ。
1.南東要塞の完成
2266年、5月17日。帝国宇宙軍工兵隊のたゆまぬ努力の結果、シルマー星系の南東要塞が予定より早い5年の歳月をかけて一応の完成を見た。
左右に放射状に突き出している4基の射撃砲台には、それぞれ中口径レーザー砲とコイルガン、ミサイル発射台が設置されている。まだ防衛プラットフォーム群で周囲を固める工程が残っているが、以前の戦訓から防衛プラットフォームは気休め程度の存在だとわかっているので、時間が許す限り増設していけば問題ないだろう。
落成式典にはラトゥⅠ世陛下も現地で臨席されて、ご自分の築城家としてのこだわりを注ぎ込んだこの作品の出来栄えを、惚れ惚れと眺められた。
しかし、式典がひけた直後に、ラトゥⅠ世は急に体調を崩されて病の床に伏された。主星ヴァルハラから急きょ最高の医師団がシルマー星系へと派遣されたが時すでに遅く、翌月の6月6日に第2代ヴァルキュリア女神帝は崩御した。
享年89歳。母君よりはご長命であられたが、医療レベルの発達により100歳を超えても現役を続ける戦乙女も多い現代においては、早すぎる死だった。在位はわずか13年であったが、1つの戦争と蛮族襲来を乗り越え、占領地の混乱を収め、次なる戦争のヴィジョンを示した功績は、初代ブリュンヒルデ帝と並んで末代まで語り継がれることだろう。
その神帝杖と皇冠はすみやかにご息女へと受け継がれ、ここに第3代女神帝「キーアⅡ世」の御代が始まった。若干33歳のうら若く経験不足な女帝ではあるが、故母君の薫陶を受けた築城家であると同時に、無骨な戦乙女には珍しく経済感覚に優れた新時代の統治者である。
2.ミッリア領宙侵攻作戦
喪が明けた翌月の2266年7月1日。ヴァルキュリアは、ミッラン-ヘルヴァン2ヶ国に対して宣戦を布告。ミッラン領宙侵攻作戦が発動された。
最初の侵攻目標アシュミナーリア星系を守るのは、駆逐艦2にコルベット4で構成される「ミッラン特殊対応小艦隊」と貧弱な宇宙基地のみであり、インルー=デン・ハロ提督と熟練クルーたちが乗る駆逐艦8・コルベット34もの「アメジスト艦隊」は、瞬く間にこれを撃滅。
続いて、インルー=タル・グン将軍の戦乙女奴隷兵が惑星スヴェルン・ヴェに即時降下。立て籠もる駐屯地もない裸のミッラン人防衛軍の3個連隊を、軌道爆撃の援護もなしにたった1ヶ月たらずで包囲殲滅してみせた。
同盟国の危機に、ヘルヴァン連邦制コロニーズも動いた。2267年124月24日、駆逐艦8・コルベット24を擁する有力なコロニー艦隊「ブテクォス星間尾羽」が、98歳の老ヘルヴァン人提督クロトラストに率いられてシルマー星系に侵入したのだ。
慎重に射程距離ギリギリから紫外線レーザーを斉射するクロトラスト提督に対して、南東要塞と7基まで急造されていた防衛プラットフォーム群も、同じ紫外線レーザーで応射! 撃ち合いながら距離が縮まると、ヘルヴァン艦隊はガーディアンレーザー対空砲を砲火に加えてきた。
青と赤に輝く無数の閃光が、宇宙空間を縦横無尽に貫いていく。
しかし、ヴァルキュリア宇宙防衛軍側の分厚いシールドはエネルギー兵器しか持たぬヘルヴァン艦隊の攻撃を有効に防ぎ止め、代わり南東要塞に少数ながら配備されていた実弾兵器コイルガンが効果を上げ始めた。
その結果、戦闘が開始されてから1ヶ月で、コルベット7隻を失っただけでクロトラスト提督は緊急ワープアウトによって撤退した。ヴァルキュリア宇宙防衛軍に損害なし。あっけない勝利だった。 (亡きラトゥⅠ世陛下も、ヴァルハラできっとお喜びだろう。)
南方防衛線の勝利と時を同じくして、北方のアメジスト艦隊はミッラン国民連邦の主星「ブニルト・カ」の制圧にとりかかっていた。
さすが主星だけあって、ブニルト・カの地表には陸軍駐屯地が設けられており、ここを拠点に6個連隊のミッラン人防衛軍が立てこもっていた。戦乙女奴隷兵28個連隊であれば力攻めも不可能ではないが、無用な損害を避けるべく帝国軍司令部はアメジスト艦隊に、軌道上からの無差別爆撃を命じた。
(爆撃による閃光が2ヵ所、軌道上からも確認できる。)
約11ヶ月に及ぶ軌道爆撃は、発電所や科学研究所などの民間施設を巻き込みながら、立て籠もる5個連隊ものミッラン兵もろとも駐屯地を焦土と変えた。わずかに生き残った最後の連隊もすでに組織崩壊しかかっており、インルー=タル・グン将軍たちが地上に降下したその日のうちに、無抵抗のまま降伏した。
首都も艦隊も失ったミッラン国民連邦の命運はすでに決した。
インルー=デン・ハロ提督は、旗下のアメジスト艦隊を二手に分けると、残る4星系の制圧をすみやかに推し進めた。
そして、2269年3月8日。ミッラン大統領アーイ=シ=コアは、帝国の降伏勧告をついに受け入れた。
(捨て台詞がキマっているアーイ=シ=コア大統領)
ミッラン国民連邦は滅亡し、ヴァルキュリアが領有権を未主張だったアズハブ渦・ギャイー・フォントラルの3星系は、統治政府を失って中立地帯とされた。
2250年代初頭から実に20年にもわたった、ミッラン人と戦乙女の種族闘争は、こうして幕を下ろしたのだ。
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by Lesequick (2020-02-06 16:59)